遺乞いの場

本・映画・展覧会などの感想を書いています。

【美術展】プーシキン美術館展ー旅するフランス風景画

pushkin2018.jp
行って来た。
ロシアのプーシキン美術館からフランス発の風景画を技法の変化を交えながら展示していた。

見ていて癒される風景画が沢山ですごくよかった!
時代や画家によって手法が違うので、風景画っていっても幅が広いのだなあと思った。
印象に残っている絵を以下にいくつか挙げる。

ユベール・ロベール《水に囲まれた神殿》
廃墟と化したローマ時代の神殿がほぼ水に浸かっているような絵。ゲームのイメージボードみたい超かっこいい。オタク趣味の私の心に響きまくりました。
画家のユベール・ロベールさんは他にも同様の廃墟絵を沢山描いているのだけど、日本語でざっと探しただけでは画集等見つけられなかった。欲しい。

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アンリ=ジョゼフ・アルピニー《女性のいる森の風景》

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出先で自然成分が多い場所に行くと、太陽の光が木で軽く遮られて全てが緑色になることがあるけど、そういう瞬間を思い出した。俺は森の中に居るぞ!!!
よく見てみると筆のタッチ(?)などがぼやけてて、細かく書き込まれているわけではないのに驚いた。素人からはどやって描いたのかも見当がつかない。

アルベール・マルケ《パリのサン=ミシェル橋》

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色合いがオシャレで好き。描かれているものはみんな簡略化されているのに写真を見ているような印象がある。特に右下あたりの川に移った橋の描写が大好き。

クロード・モネ《陽だまりのライラック

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木漏れ日の表現がすすっすすすごく好き。人物の上にぽんぽんと明るい色が置かれているだけで、さわやかな太陽の光が想像できて気持ちのいい絵だと思った。

オーディオコメンタリーはプーシキン美術館の解説等々はみだし情報も多く聞けて豪華だった。
図録は装丁が凝ってて可愛いし、解説も豊富でとっつきやすい印象(まだちゃんと読めていない)。出展された風景画で題材となった風景の写真とか、おすすめ書籍(一般向けの本)まで乗っていてかなりカバーが効いているように思う。